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「それはまるでお守りのような…」rihkaの世界観に心踊り入社を決めた森本のストーリー

ヘアメイクアップアーティストの松田未来氏がプロデュースするコスメティックブランド「rihka」、7月には同氏の愛猫「Madeleine(マドレーヌ)」をテーマにした限定コレクションを発表しました。今回の登場人物は、rihkaのPRを担当する森本。ブラジルで生まれ、いつもニコニコとしている彼女。雨の中の撮影にも快く対応してくれました。日本とブラジルでの経験を経て、なぜ彼女は今newnにいるのか。掘れば掘るほど出てくる多様な経験を聞いてきました。プロフィール森本 マリア ビクトリア(Maria Victoria Morimoto)ブラジル出身。10歳の頃に家族と日本へ。大学ではファッションビジネスを専攻。大学卒業後ブラジルに。その後日本に戻り、大手スポーツブランドに入社。2020年10月、newnに入社。rihkaのPR、事業企画を担当。地球の裏側から日本へ、彼女の選んだ道とはーー 雨の中ありがとうございます!マリアさんは、生まれはブラジルなんですね。これまでの生い立ちから教えていただけますか?とんでもないです!ブラジルで生まれて10歳の頃に家族と日本へ来て、栃木県に住んでいました。私、昔からファッションやモノを作ることが大好きで。流行のスピードが早い東京に憧れて、服飾系の大学に入るために上京してきたんです。最初はファッションデザインを勉強していたのですが、途中でファッションビジネスに興味が湧いて、マーケティングを中心に勉強することに。その流れから、知人の繋がりでアパレルブランドの店舗スタッフとしてアルバイトを始めたんです。ただ、その店舗は通販の対応も多く、お客様と直接触れ合える時間の少なさに物足りなさを感じて。そこでブラジルに帰ることにしたんです。卒業式も出ずに(笑)ーー え、卒業式に出てないんですか?!そうなんです、だから卒業証書は後日取りに行きました(笑)授業は終わってたし、日本とブラジルどちらで仕事をしていくのか選びたくて。それで向こうに行ってみたんです。母が13人兄弟で全員ブラジルにいて。家族で「カッティング」という、馬術競技の牧場を経営しているので、何かサポートできないかと思い帰国しました。本当に広い牧場で、すてきな所ですよ。実家のカッティング牧場にてーー たしかに、とんでもなく広いですね…!しばらく向こうで過ごしたんですか?自然と動物と触れ合う時間は本当に心地よくて、神秘的な瞬間をたくさん見れましたね。しかし、東京に慣れすぎてしまっていたせいか久しぶりのブラジルでの生活はスローライフすぎてなんだか違うなと思って。3ヶ月で日本に戻ることにしたんです。日本に帰って何をするかは考えていなかったのですが、帰ってすぐはランジェリーの輸入販売をしていたんです。ブラジルの人種や体型にこだわらない文化が本当にすてきで、ランジェリーも自分が持っている身体を生かした可愛いデザインのものが多いんですよね。おばあちゃんが手作りしているものがあったり、総レースの日本ではなかなか見ないデザインがあったり、ワイヤーがついていない心地よい素材のランジェリーを販売していました。ほらっ!こんな感じで。可愛くないですか?輸入販売していたランジェリーーー たしかに可愛いです!手作りのランジェリーっていうのも珍しいですね。そうなんです!日本に帰ってきてからはその輸入販売をしつつ、何をするか考えながら過ごしていて。ちょうど知り合いが紹介してくれて、外資の大手スポーツブランドで店舗スタッフをすることにしたんです。当時そのブランドでは、ファッションとスポーツをかけ合わせた新店舗をオープンすることになっていて、そのお店でアルバイトをすることに。その後社員になって、SNS運用や副店長ポジションを担当しました。ーー 本当に、たくさんの転機を経験されてますね。なぜそこからnewnへ…?3年ほどいたタイミングで、そのお店が閉店することになって。もっと深くファッションに関わりたいという思いもあったので、ちょうど良いかなと思って転職を決めました。あと、大きな企業の中での1人よりも、小さなブランドの中でオーナーシップを持ち、お客様との距離が近い場所で働きたいなと思って。それで色々調べている時に、newnにたどり着いたんです。面接でrihka事業責任者の桑野さんと話している中で「ブランドも、モノもコトも、働き方までも、サスティナブルなものでいたい」という思いが、とても魅力的で。ブランドに携わっている実感が持てる点も良いなと思って、入社を決めました。ーー 入社してからは、PRをメインに?はい。ただ、私自身SNS運用の経験はありましたがPRの経験はなくって。入社初日から日本にいる事業メンバーが私だけだったので、てんやわんやでしたね(笑)今はrihkaのSNS運用やマーケティング施策の企画実施、撮影ディレクションなどのPR業務全般の他、事業企画のサポートもしています。とにかく日本でやれることはなんでもやる、という感じです。お気に入りのコスメは「自分だけのお守り」になるーー rihkaが提供したい価値って、どんなものだと思いますか?コスメという「モノ」以上の価値や考え方を提供したいなと思っています。rihkaのコンセプトでもある「すべての人に、光と救いを…!」という言葉通り、rihkaを手に取っていただいたお客様が自分のことをもっと大切にできるきっかけになれたら、と。例えば、rihkaは全ての商品にメッセージカードを添えているんです。届いたときに少しでも笑顔になってもらえたらいいなと思っていて…。お気に入りのコスメって、まるで自分だけのお守りのように感じることがあるんです。そのコスメをつけると自分に自信が持てたり、メイクが上手くいった時にテンションが上がったり。そういう幸せの余韻まで伝えられたらいいなと思っています。コスメがその人のお守りになるみたいに。そういう優しい価値観を出していきたいです。ーー たしかに、好きなコスメを使うだけで「なんだか今日上手くいきそう!」という気持ちになること、ありますよね。そうなんです!正直、私もともとそこまでコスメに強い興味があったわけではなくって。むしろコスメって主張が強くてファッションが崩れてしまう気がしていて、あまりメイクはしてこなかったんです。でも、rihkaに出会って使うことで、新しい可能性や価値観が生まれたんですよね。メイクの扉が開いたというか。つけると自信が持てるようになったし、生活も美意識が高くなったり自愛の心が湧いたり、変化があったんです。ーー rihkaをきっかけに新しい価値観が生まれたんですね。そうなんです。もちろん自分だけじゃなくお客様からもたくさんのお声をいただいて。例えば、子育て中の方から「ネイルを塗り替える瞬間が幸せ。育児の休憩の楽しみにしている」なんて言って頂けたり。「rihkaの可愛さで、爪を噛んでしまう癖がなくなった」というお話も嬉しかったです。様々なバックグラウンドを持つ人と一緒に、優しいブランドをつくるーー PRをする上で大切にしていることなどはありますか?ディレクターの未来さんがどういう人なのか、彼女の世界観を大切にしながら伝えるということは常に気をつけていますね。特にInstagramは「rihkaのファンや未来さんのファンには、どういう伝え方だとキュンとしてもらえるかな?」というのを意識したり。そのために、例えば商品写真の投稿だけではなく、メッセージカードの言葉を投稿してみたり。Instagramは最初の9枚の画像で、そのアカウントが好みかどうかを判断されることが多いと思うので、そこでキュンとするような並びになるように意識しています。ーー 今後、ブランドを成長させるためにしていきたいことはありますか?1つは、もっと環境配慮できるサスティナブルな商品を作ることですね。今も外箱はプラスチックを使っていないのですが、それだけじゃなく、パッケージを回収してリサイクルができるようになったりするのもいいかなと思っています。あと、もっと仲間を増やしたいです!今事業に関わるメンバーは、コスメやファッションのバックグラウンドを持っていますが、また違った経験がある人がいいなと思っています。業界にこだわり過ぎず、私たちの視野を広げてくれるようなキャパシティーの広い人と一緒に取り組めると、よりブランドも成長できるんじゃないかなって思っています。でも、何より大切なのはハッピーで面白いことかな、なんて思ったりも(笑)人に幸せを届けたいなら、自分たちもハッピーでいるべきかなって。ハッピーなメンバーがそれぞれオーナーシップを持って、次々に挑戦して、幸せが届けられるブランドを目指していきたいですね。文=坂井写真=上谷採用情報はこちらから

2021.08.19

rihka

「服を通じて自信を持てるきっかけを作りたい」COHINAがこだわる商品企画の裏側

身長155cm以下の小柄女性のためのアパレルブランド「COHINA(コヒナ)」。「サイズや体型、そして社会にフィットしないことに思い悩む一人でも多くの人に、なりたい自分になる楽しさを届けたい。」そんな思いを持ちながら、日々サービスを提供しています。今回は、COHINA代表の田中と商品企画(デザイン)を担当する川端のインタビューです。「お客様の視点に立って徹底的に考え抜く」。可愛いだけではない、COHINAならではの商品企画の裏側を聞いてきました。プロフィール田中 絢子(Ayako Tanaka) / COHINA代表(写真左)1994年、神奈川県生まれ。身長148cm。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。新卒でGoogle Japanに入社し、代理店広告営業に従事。2018年1月、「自分に合うサイズの服がない」という自身の悩みに基づき、「COHINA」を立ち上げる。川端 瑠里子(Ruriko Kawabata) / COHINA商品企画(写真右)身長162cm。新卒で大手アパレル会社に入社し、販売を担当。2018年5月から業務委託としてnewnに参画。COHINAの企画生産全般を担当した後、現在は正社員として商品企画を担当。服を通じて、“自信が持てるきっかけ”を作りたいーー 川端さんは、もともとアパレル系の会社にいらっしゃったんですね。川端:はい。アパレル業界を目指したきっかけは、大学時代に「女性が自信を持てるきっかけを作る仕事がしたい」と思ったことです。大学で専門的に学んでいたわけではないのですが、もともと服が好きだったので在学中に服飾専門学校にダブルスクールで通って学んだりしていました。新卒で入社した会社では、店舗で販売員をしていたのですが、そこで感じたのが「誰に求められている服なんだろう」という疑問で…。当時規模の大きな会社にいたので、商品の生産数も膨大だったこともあり、なかなか「誰のための」というのが見えにくかったんです。この業界を目指した原点である“自信が持てるきっかけを作る”ためには「求められる服であることが前提なんだ」というのを感じて、退職を決めました。それが2017年頃です。ーー その頃COHINAは立ち上げ直後ですよね?田中:そうですね。COHINAは2018年1月に正式ローンチしました。当時はまだ人が少ない中でやっていましたが、Instagram LIVEを始めたらそれがとても好評で。大急ぎで人を集めている状況でしたね。川端:私がジョインしたのは、ブランド立ち上げから4ヶ月くらいの頃でした。私は低身長ではなく当事者としてペインを持っていたわけではなかったので、まずは徹底的にユーザーヒアリングをして「小柄女性は何が欲しいのか!?」を模索していましたね(笑)「こういうことに困っているかも?」という仮説を元にすり合わせたり。とにかく商品を無事に納品するということにフォーカスしていて、割と生産管理寄りの仕事が多かったかもしれません。2019年8月頃から、それまでエラーが起きまくりだった生産管理体制の基盤を整えてくれる方がジョインしてくださり、私も少しずつ商品企画の方に集中できるようになっていきました。ーー 川端さんが次のステージとして、COHINAを選んだことに理由はあったのでしょうか?川端:前職を退職した後は、他のブランドのお手伝いをしたり自分自身で受注生産制のブランドを立ち上げる準備をしたりしていました。COHINAに出会ったのはその頃で、シンプルに求められているニーズが明確だということが魅力的でしたね。世の中には誰のために作られたかわからない服が有り余っている一方で、こんなに「着られる服がない」と困っている人がたくさんいるということも当時の私にとっては衝撃的でした。アパレルを始めるきっかけになった思いも、まさにCOHINAは実現できる場所だと思い入社を決めました。着る人にどんな価値を届けたいかを徹底的に考えるーー 組織が拡大してきて、今は商品企画としてどのような業務をやっているんですか?川端:月ごとにチーフが商品構成を考え、それが企画メンバーに振り分けられるので、デザインを考えてプレゼンをします。一通りのフィードバックをもらい内容をブラッシュアップさせた上でファーストサンプルを作り、さらに修正を加えて量産に進みます。私自身が比較的長くCOHINAに在籍していることもあり、組織全体の流れを把握しているので、撮影、マーケ、オペレーションチームへの商品に関する情報の接続の部分をフォローすることも多いです。ーー 商品企画に対し、代表としてはどのように携わっているのでしょうか?田中:基本的にはデザイナーが主体となって企画を作ってもらい、私はレビューをする程度です。それも、MDとしてというより「小柄女性」として嬉しいポイントなど、顧客目線の意見を伝えるようにしています。アパレル企業は、例えば「最終的には20型にするけど、候補をたくさん作ってコンペ形式で選んでいく」という所も多いのですがそういう形は取らず、確度高く量産に入れるサンプルを上げることで、効率的な生産体制を築いています。私のディレクターとしての業務範囲は、最終的な発注数や販売時期等の決定です。川端:企画の裁量は他の会社に比べても大きいのではないでしょうか。MDから作るアイテムについて詳細な指示が降りてくるわけではない分、商品企画として「どうブランドを見せていくか」を考えながら、全体の計画に合わせてバランスを取るようにしています。ーー チームの雰囲気はどういう感じでしょうか?川端:アパレルの企画生産って、とにかく想定外のトラブルが多いんですよ。指示した仕様と違ったり。そういう時、こちらが反省すべき点は反省し、最善の対処を考え抜いた上で、ポップな切り替えができる人が多いなと思ってて(笑)明るく切り替えてくれるメンバーがいるので助かっていますね。田中:全員が顧客目線な所が、チームらしさかなと思っています。「お客様はどう思うかな?」というのが日常会話的にでてきたり。もちろんチーム全員が小柄ではないので、自身はターゲットではないという人もたくさんいます。でも、全員が届ける先の人がどう思うかを徹底的に考えているのがいい所だと思います。あと、新しいことをどんどんやっていくのもチームらしさかな、と。服って一度売れると、繰り返し作りたくなるんですよね。でも、同じものを作るのではなく常にアップデートするようにしていて。COHINAはブランドの立ち上げから、需要も変化してきているんです。立ち上げ当時はベーシックな服が人気でしたが、お客様がどんどん新しいテイストに挑戦してくれるようになっていて。そういうお客様の変化に合わせたりお客様の変化を超えて新しいものを作る、そういうチームであり続けたいなと思っています。ーー COHINAのおかげで、お客様がおしゃれに挑戦できるようになっているのは嬉しいですね。川端:Instagramでも「この商品のここが好き」みたいな細かいところまで感想を教えてくださる方が多いので、参考にしています。社内のメンバーが「COHINAの服を着ていると、スポットライトがパーンと当たったような感覚になる」ということを言っていて。この表現がすごく好きで、COHINAはそういう存在でなくては、というのを意識していますね。田中:LIVEなどのコメントだけじゃなくDMでもご連絡をいただくのですが、そのお声の多さには本当にびっくりします。中には、「COHINAのおかげで人生が変わりました」というような熱いメッセージをいただくこともあったり。ブランドは少しずつ大きくなってきていますが、規模が大きくなっても一人ひとりのお客様の喜びが薄れず、着実に広がっているのが感じられる所は嬉しいですし、社内のチームのおかげだなと思っています。絶対にキープし続けなければいけないポイントですよね。不安を払拭して、怖がらずに買える服へーー ブランドとしては、今後挑戦したい領域はあるのでしょうか?川端:COHINAの現状のお客様は、20〜30代が中心です。そのため、テイストも割ときれいめカジュアルを多めにしています。しかし、最近はお客様の声として、「もっと色んなテイストの服が着たい」というのがあるんです。モード系だったりフェミニン系だったり。用途で言うと、冠婚葬祭用が欲しいというご意見もありますし、靴も増やしてほしいというお声もいただいてますし…。お客様も、もっとオシャレを楽しみたいと思ってくださっているんですよね。田中:そういう声を聞くと、小柄女性の人生に必要なのに届けられていないものがまだまだあると思うんです。ニーズに対して提供できているのはまだ数%しかないはず。今後はそれを深めて広げていかなくてはいけないですよね。あと、クオリティーも上げていかなくちゃいけません。小柄女性はこれまで、サイズが合わなかったりイメージと違ったりと、服に対してがっかりした経験を持つ人が多いはず。そういう人たちにCOHINAが届いた時、クオリティーにも感動してもらえるような状態にしたいです。「服って楽しい」と思えたり、その服を着ている自分を好きになれたり。日常がより良くなるような経験を提供していきたいです。ーー 今後ご一緒するなら、そういう所を意識してくださる方だと良いのでしょうか?田中:そうですね。どういうニーズがあるのか想像力を鍛え、クオリティーの高い服作りに情熱を持てる人と一緒に成長できたら嬉しいなと思います。川端:同じく!情熱が持てる人だといいですよね。今のCOHINAの服が全てじゃないんです。まだまだ足りていないものばかり。様々なバックグラウンドと情熱を持った人と一緒にやっていければと思っています。田中:実は帽子も大きかったり、ネックレスが長かったり指輪が大きかったり。まだまだ足りていない領域はたくさんあります。川端:そういう意味だと、COHINAはこれから更に面白い時期になるかなと思っていて。今って、ブランドでいうと第1フェーズが終わって第2フェーズに来ていると思うんです。「小柄女性のための服が無いから作ろう」だったのが、今はそれだけじゃない価値を提供するフェーズです。見せ方や売り方、クオリティーも含めてより設計された商品作りが必要です。難易度は上がっていますが、それが楽しいと思える人だとすごく充実した環境だと思っています。ーー 今いる社員も、新しく入る人も挑戦が必要なんですね。川端:そうですね。もしかしたら、小柄女性向けの服って「ただ服を小さく作っているだけ」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。でも、それだけではだめで。これまでお買い物に失敗したり上手くいかなかった経験をたくさんしてきた人が、試着なしにオンラインで買うのって、すごく勇気がいると思います。そこにある不安をどう払拭してあげられるかが大事ですよね。そのために、商品企画はただデザインするだけでなく、マーケチームと連携しながら商品ページの説明やInstagram LIVEでのQAなんかも用意しています。例えば、新鮮なバランスやシルエットのトップスは「小柄だから自分には着こなせない」と思っている人がいるとしたら、どうしたら怖がらずに買ってもらえるか。そのためにどういうバランスに着地させて、どういう説明をして売っていくのか。そこまで考えて企画しないといけないと考えています。田中:そこまで考えてくれるので、COHINAの商品企画は強いなと思ってます(笑)そういう点は、服を作る人としての体力がつくのではないでしょうか。可愛いということだけじゃなく、その先までしっかり見れる人が多いというか。川端:もちろん可愛いのは大前提で大切な要素なんです。でもそれだけじゃない要素を足していくのが大切ですよね。例えばパフスリーブの商品を作る時に、「甘いテイストが好きな人はきっと可愛いと思ってくれる。でもそれ以外の人は?」という所まで考えるようにしていて。1つのポテンシャルがある切り口に対して、より多くの人に好んでもらえる可能性を考えるようにしています。よく社内ではそのことを「商品に“面”を持たせる」という言い方をしています。商品に面を持たせることで、よりたくさんの人に求めてもらえる。結果、売り上げも伸びる。そういう所まで、商品企画が貪欲に企画を詰めていけたらいいですよね。自分が考えた仮説がはまってお客様が喜んでいる時は、何にも代えがたい嬉しさがあります。小柄女性がこれまで挑戦できなかったアイテムに挑戦できてファッションの幅が広がったと聞けたり、「デートに着ていった!」と聞けたり、前向きなアクションとセットでお客様がCOHINAの商品を着てくれているときは、やっていてよかったなと思います。田中:デザイナーの人格を生かしてもらいつつ、常にお客様のニーズに寄り添いながらブランドを成長させていけたらと考えています。文=坂井撮影=上谷採用情報はこちらから

2021.08.19

COHINA

「守りは必須。でも事業部が思考するチャンスは潰しちゃいけない」newnのコーポレートが目指す組織のあり方とは

アパレルブランドやスイーツ、コスメ、ジュエリーなど様々な領域の事業を展開するnewn。この裏で活躍するのがコーポレートチームです。今日はコーポレートを統括する原にフォーカスして、多事業を支える裏側に迫りました。一見「経営管理?!」となってしまうようなオシャレな風貌の原さん。優しい雰囲気の中に、強い情熱を併せ持っていました。プロフィール原 真也(Shinya Hara)新卒で人材派遣会社に入社。営業から子会社の代表に就任。その後起業を経験した後、Web業界に転身しに株式会社ペロリに入社。経理管理とメディアコマースの立ち上げを担当。2017年、株式会社newnに入社。経営管理部を統括している。何度でもいつまでも挑戦し続けるーー まずは、これまでの経歴を教えて下さい。現在44歳。新卒で人材派遣やBPOサービスを提供する会社に入社して、営業から営業所長、子会社代表を2社経験させてもらいました。その後、当時の先輩の起業に誘われて役員に。製薬企業から臨床開発を受託する事業の立ち上げや子会社化を担当し、代表も経験させてもらいました。いずれも「ザ・営業会社」な社風だったので、当時はゴリゴリセールスマンだったんですよ(笑)ーー なんと…今とはかなりイメージが違いますね!そこからなぜWeb業界への転身を?インターネット黎明期くらい、高校生の頃に初めてネットに触れ、それから「インターネットで遊ぶ」ことにハマりました。ネトゲもよくプレイしてたのですが、オンライン上で初めましての人とコミュニケーションして人間関係を築くって体験に感動したのを覚えています。で、インターネットとは接点の少ないビジネスをやっている傍らで、Web関連で面白そうなビジネスが次々生まれていくのを横目にしつつ「好きな領域で、未来をつくる仕事」をやりたいという欲求が爆発してしまい、toCのWeb業界へを決めました。当時37歳、決して早くはない転身だったと思います。ーー なるほど。それで新たな挑戦を。はい。転職したペロリでは、最初経営管理を担当していました。当時ペロリには、その辺りのポジションの人がいなかったので。その後、メディアコマースの立ち上げで、ECバックエンドのフロー設計やロジスティクス構築、MD等の事業側も。それまでやっていた人材派遣やBPOサービスの仕事って、原資や領域経験がゼロの状態から立ち上げるのが役割だったんですよ。その経験から、立ち上げて運用に乗せるまでの一通り事業開発のナレッジがあったので、MERYでもやっていたような感じです。ーー いずれも0から立ち上げをなさってたのですね。そこから、なぜnewnに?ある日、あやたろさんにお茶に誘われて話したのがきっかけです。その時にあやたろさんから溢れ出る事業構想やアイディアを聞いて、Webからブランド立ち上げという未経験の領域に挑戦できるのは魅力的だなと思ったんですよね。ーー 新たな挑戦をすることが、1つ転身の軸になっているんですね。基本的に、新しいことに触れたり新しい事業にトライし続けないといけないという焦りみたいなものが僕にはあって。だから、変化のないルーチーンワークの方がよっぽど苦痛で…。newnに来る時も「また冒険すっか!」というノリでやってきました。自分は、ブルドーザータイプで、未開拓なエリアを「エイ!ヤア!トウ!」で開拓していくような役割が得意だと思ってます(笑)だから、あまり未経験の領域に対するアレルギーのようなものはないんですよね。ーー newnではどんなことからスタートしたのでしょうか?入社当時は、いわゆる「やる人がいない領域」を一通り担っている感じでした。新ブランドを立ち上げるタイミングだったので、サプライチェーン中心に、商品調達から最終デリバリーまでをまるっと引き受けて「ひとまず事業の裏側を動かす」ことを担っていました。今は、それぞれのブランドや組織が大きくなり人も増えてきたのでコーポレートを見ています。基本的には事業と同様、オペレーションのフローを作って構造を整えたり、効率化を図ったり、結構事業と似ている側面が多くてそれも面白いなと思っています。年齢なんて関係ない。誰でも活躍できる組織にーー 私自身、入社前にnewnに対して「若い人が活躍している」というイメージがあって。原さんのようにどっしり構えて下さっている大人がいるのは入社してから知りました(笑)基本的にポジションがないフラットな組織なので、年齢は関係なく若くて活躍している人が多い組織ではありますよね。ただ、正直僕の中では、年齢は全く気にしていなくて。誰もが年齢・性別・国籍といったパーソナルな部分関係なく全ての人に対してリスペクトを持って対等にコミュニケーションを取るべきだと思っているんですよ。そういった要素で区別するなんて、もったいないじゃないですか。むしろこちらが学べることもたくさんあるし。ーー 仰るとおりですね。そういう風に考えてくださっているからこそ、今のような組織になっているのでしょうか?newnは、自由なカルチャーがあって、良い意味でマイペース、プロダクトギークな人が多い集団です。今のカルチャーやフラットな組織は、意図的につくられたというよりも、メンバーや事業フェーズが要因となって自然発生的に生まれたと思っています。ただ、今は組織拡大フェーズに差し掛かっている状態なので、当然ながらガバナンスを強化していく必要もあって。自由なカルチャーを維持しつつも、統制を強めなきゃいけないというジレンマはありますね。難易度が高いとは思いますが、できる限り自由なカルチャーや風土を損なわず、ガバナンスプロセスをつくっていきたいと考えています。この思想は、Netflix社のカルチャーデッキやVALVE社の従業員向けHANDBOOKが非常に参考になるので僕は好きで。影響されている所が多いかもしれません。ーー スタートアップならではの面白さはありますか?毎日が刺激的なことでしょうか。newnは意思決定やアクションのスピードが早くて、新しい施策やプロセス、ビジネスプロセスの違う新規事業が併走していて、まさに「混沌(カオス)」な状態です。カオスって新しい発想やバリューが生まれる土壌だと思っていて、そこに身を置く事自体が楽しいんですよね。例えば「COHINAで新施策をやりたいけど、現状のオペレーションでは無理がある。施策自体はチャレンジする価値はあるが、成功するかどうかはわからない」newnはこうしたシーンってよくあるのですが、既存オペレーションに固執せず、壊して再構築して実行することを選択します。結果、それが新しい顧客体験を生み出したり、うまくいかないことが分かれば経験値を積めたり。こういう貴重な機会を短いサイクルで獲得できるところが、面白さだと思います。ーー そういうスピード感は、スタートアップならではですね。そうですね。皆が「良いプロダクトをつくる」「お客様へどんな価値を提供できるか」を1番に考えています。コーポレートとしては、新しいアクションに対してブレーキを踏むことを目的にせず、それらを実現するための方法を模索する存在でありたいなと思っています。僕は、事業部の活動や思考する時間を奪うようなガバナンスプロセスにはしたくなくて。ディフェンスはもちろん必須ですが、例えば、ゴールキーパーがゴールを守るのはポジションとしては当然で。ディフェンスだけに終わらず、オフェンスに繋げるパスで攻撃起点をつくったり、得点を決めるために必要なことができるキーパーのようなコーポレートでありたいなと思っています。ーー 今後newnに入社していただくなら、どういう人が良いでしょうか?「オフィスにゴミが落ちていたら自分で拾えるような人」ってよく表現していますが、社内に落ちている課題を見逃すのではなく、それを自分で拾い上げられるような人が良いんじゃないかと思っています。会社が大きくなると、一定数課題に目をつぶる人が増えていくと思っていて。そうではなく、自ら動いていける人だと活躍しやすいんじゃないかと。ーー 今いるメンバーもそういう人が多いかもしれませんね。newnのメンバー、面白いよね(笑)「僕のヒーローアカデミア」という漫画、分かります?あんな感じで、それぞれが別の特技を持ったヒーローのように、色んなプロがいるなと思っていて、誰と話していても飽きないんです。そして、皆何かしら野望があって、エッジが効いていて。現在のnewnはフラットな組織というのもあって、マネジメント体制が整ってはいないですが、不思議と事業成長から逸脱したことが起きないですね。それはメンバーの「良いプロダクトをつくる」「お客様へどんな価値を提供できるか」というセンターピンがブレないからだと思います。だから、こうしたカルチャーを今後も継続していきたいですね。あと、割と右脳左脳を往復するタイプの人が多いかもしれません。数値やロジックといった秀才的思考と、数値やロジックでは見えてこない感覚的な狂人的思考、それぞれを受け入れて思考、コミュニケーションが取れる人だと楽しめるのではないでしょうか。左脳的インプットを右脳的発想に繋げたり、右脳的発想を左脳で数値やロジックに落とし込んだり。そういうのをバランス良くできる人だといいなと思います。コーポレート分野、まだまだプロフェッショナルなヒーローを増やしていきたいので、ぜひご一緒したいです。文=坂井写真=砂川採用情報はこちらから

2021.08.19

Corporate

「可愛い。直感的にそう思えるコスメを使ってもらいたい」コスメ畑一筋だからこそ思う、真に提供したいrihkaの価値とは

『すべての人に光(hikari)と救い(sukui)を。』そんなコンセプトを持って生まれたコスメティックブランド「rihka(リーカ)」。ネイルポリッシュやアイポリッシュを展開しており、この6月で1周年を迎えました。メイクアップアーティストの松田未来さんがプロデュースするrihka。この事業を牽引するのが、今回ご紹介する桑野です。大手外資コスメティックメーカーからnewnへ転職した彼女の「お客様との距離を大切にしたい」という徹底した想いを深堀りしてきました。プロフィール桑野 紗衣(Sae Kuwano)上智大学国際教養学部卒業後、新卒で日本ロレアル株式会社に入社。外資企業のコスメティック部門にて、日本市場のプロダクトマーケティングを担当。その後グローバル開発チームに異動しアジア全体のマーケティングに携わり、独自の商品企画を担う。2020年3月、newnに入社。rihkaの事業責任者を担当。目指したのは「自分が作っている」を肌で感じられるブランドーー これまで、コスメ畑一筋で歩んでこられたんですね。はい。新卒からコスメ業界で、プロダクトマーケティングを担当していました。最初は日本市場の担当を。その後グローバル開発チームに異動し、日本やアジアならではの色味や質感のコスメ商品の企画や、コラボ企画などを行っていて。世界各地のメンバーとコミュニケーションを取りながら、商品の開発やマーケティングを行っていくような部署でした。ーー とても充実していたと思いますが、その中で転職をした理由は?日本に限らずグローバルに製品をお届けできるというのは充実していました。でも、すごく規模の大きな会社だからこそ、どうしても「自分が作っている」という感覚が持ちきれなかったんですよね。当然ながら、プロダクトが世の中に出るまでの0から100の工程に、ものすごく多くの人が関わっていたので。お客様との距離を感じることがあったので、転職を考えたんです。ーー もっとお客様と近い所にいきたい、と。はい。もっと側でお客様の声を聞いてブランドを作りたいな、と。引き続き商品開発には携わりたいと考えていたのですが、なかなかその職種で理想の会社に出会うことができなくて。また、前職時にコスメの製造ラインなども見ていて、環境への影響なども考えるようになっていました。お客様と近く、かつ新しいチャレンジが積極的にできる、そして製造段階から環境への配慮もできる。そんな場所を探して、newnへの入社を決めました。それが、2020年3月のことです。何もないって、可能性が無限大ーー 入社されてすぐ、rihkaのローンチがあったんですね。はい。rihkaは2020年6月に正式ローンチしました。立ち上げのフェーズで人もいなかった為、入社したその日からOEMさんとのやり取りや工場のラインの確保、PLの作成など、ブランドをローンチするために必要なことを全てやっているような状況でした。また、化粧箱をバガス(サトウキビ由来の非木材紙)に変更し、製品の環境への負荷を減らすことも行いました。さらに、当時は新型コロナウイルスの感染拡大があり、入社直後から在宅ワークがスタート。ミーティングも全てオンラインになり、OEMさんとやり取りをしながらとりあえずサンプルを自宅に全部送ってもらったり。今考えるとてんやわんやでしたね(笑)ーー たしかにちょうどそういう時期でしたよね…ローンチしてからはどのようなことを?生産管理から事業計画の設計、製品開発など、一通りの業務を担っています。また、プロダクトマーケティングとして、各施策を作ったり、販売サイトの更新、在庫の管理、売上分析と改善、新規施策などもやっていて。未来さんの作り出したいブランドを実現するために、PR/撮影担当者と共に裏方を担っているような感じです。ーー 新ブランドを立ち上げる醍醐味のようなものがあれば教えて頂けますか?rihkaを見て最初に感じたのは「なにもないって可能性が無限大」ということです。もちろんその道は楽ではなく、大変なのは間違いありません。でも、「自分でやっている」と、胸を張って言えるのはやっぱり嬉しいですよね。お客様との距離が近くて、一緒に作り上げている感じもするし、1つ1つのフィードバックの重みを感じるようにもなりました。また、今まさに確立させようとしている段階ですが、「世界観を作り、伝える」というのはとても難しくて。大きなブランドの場合はすでに出来上がっていることが多いので、そのリブランディングもまた難しいものではありますが、何のイメージも持たれていないものの世界観を0から作り伝えていくのは、立ち上げならではの難しさではないでしょうか。全て言語でお伝えするのは難しいので、スタイリストさんやカメラマンさんをはじめとしたプロの皆様のお力を借りながら、rihkaらしい世界観を作っているところです。ルールにこだわらない。「可愛い」という直感を楽しめるブランドにーー 業界ならではの難しさはありますか?「美」って、すごく難しいと感じていて。老若男女問わず、レベル感は違っても皆何かしら美に対して意識を持っていると思うんです。例えば、ニキビやシワが気になるといった悩みを解決したいという想いもあれば、純粋に「もっときれいに」「もっと格好良くなりたい」といった前向きな想いもあると思います。人それぞれ様々な美の追求の形があるのに、「コスメ」となると途端にルールが多くなって、正解を求めがちになってしまうんですよね。「髪色に合わせる」「パーソナルカラーはこれ」とか。でも、本当は正解や失敗なんてなくて、直感で「可愛い」と思えるものでいいと思うんです。シンプルな直感を信じるのが、コスメ分野って難しくなってきていると思うんですよね。「全部測って当たり前」みたいな。「かわいい、素敵、ワクワクする」という直感を信じて良いと思うんですよ。どれが正解かで選ぶのではなく、素直に可愛いと思える、自分の自信につながるような決断をしてもらいたいと考えています。奇抜じゃなくても、自由な発想でその可愛いという素直な気持ちを後押しできるようなブランドでありたいです。ーー 確かに、そういうルールを意識してしまっている部分があると思います…例えば、ファッションは皆自由に楽しむことができます。同じようにコスメも、ルールに縛らずにワクワクが感じられるものであってほしいと考えています。ーー 今後の戦略はどのように考えていますか?ようやく1周年を迎えた段階で、まだまだ商品展開は足りていないと感じています。全てのコスメカテゴリーを揃えるのではなく、お客様の声を聞きながら「こんな商品が欲しい!」という領域のコスメを展開していきたいです。今年の春にスタートしたアイポリッシュもまさに、お客様の声を聞きながら、世の中のニーズを探っていった結果です。様々な候補がありましたが、リキッドアイシャドウはまだまだ成長の余地がある領域で、チャレンジしてみたいと思いスタートしました。また、未来さんは、ライフスタイルも大変注目されている方です。コスメにとらわれず、光と救いを提供できるようなブランドでありたいと考えています。ーー 今後、どういう人に入社してもらいたいでしょうか?rihkaはコスメティックブランドですが、化粧品という枠に囚われすぎないで考えられる人だと良いなと思います。むしろ一歩外に出られる方が、ブランドとして色んなことができるようになると思うんです。また、まだまだ小さいチームなので、自ら進んで実行できる人だと嬉しいですね。rihkaの提供したい世界観に共感し、その価値をユーザーに届けたいと心から思っているような方と、ご一緒できればと考えています。ーー 改めて、1周年の感謝をぜひ皆様に…!皆様のお陰で、1周年を迎えることができました。ネイルから始まりましたが、今後も皆様のニーズを汲み取り、様々なプロダクトを通してワクワク感を提供できるように頑張っていきます。今後の展開もご期待下さい!文=坂井写真=本人より提供採用情報はこちらから

2021.08.19

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外資コンサルからチーズケーキへ。Mr. CHEESECAKE経営戦略小川の転職ストーリー

newnでは、“新しいものと永く続くものを繋げて時代のうねりを生み出す”ことを目指し、小柄女性向けブランド「COHINA(コヒナ)」やコスメティックブランド「rihka(リーカ)」をはじめとする複数の事業を展開しています。また、グループ会社として株式会社Mr. CHEESECAKEより、シェフが作るレストランクオリティのオンラインチーズケーキブランド「Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)」を提供しています。多くの事業をそれぞれ成長させていくために、newnには様々な領域のプロフェッショナルが集結しています。今回は、働く社員にフォーカスしたインタビューをお届けします。第1弾はMr. CHEESECAKEで経営企画や戦略の指揮を執る小川。外資系大手コンサルティング会社にいた彼が、次のステージとしてnewnを選んだ背景を探りました。プロフィール小川 翔吾(Shogo Ogawa)京都大学大学院工学研究科修了後、株式会社VOYAGE GROUP(現CARTA HOLDINGS)に入社。アドテク事業の営業・分析・開発等を経て、2015年VOYAGE GROUPとオプトグループの合弁会社として株式会社intelishを設立し、同社代表取締役に就任。2018年株式会社A. T. カーニーに入社、BtoBや自動車、製薬、金融、消費財、外食チェーンなど各業界のプロジェクトを担当。2020年8月newnに入社。現在はMr. CHEESECAKEの経営企画や戦略を主導。きっかけは、突如きた「大きな変化の加速」ーー まずは、これまでの経歴についてお話しいただけますか?新卒でVOYAGE GROUPに入社し、アドテク事業の営業、アライアンス、データ解析、アルゴリズム開発などを担当していました。その後、子会社の役員を経て他社との合弁会社を設立したタイミングで代表取締役に就任し、経営サイドの経験を積んできました。3年ほど携わった後に、A.T.カーニーという外資系のコンサルティング会社に転職しました。ーー コンサルティング会社へ転職した理由はなんだったのでしょう?VOYAGE GROUPを退社した後は9ヶ月ほどは友人の会社を手伝ったり海外へ行ったり、読書をしたりと自由に過ごしていました。そのタイミングで起業も考えてみましたが、明確に「これ」というのが決めきれなかったんですよね。ミドルクラスのスタートアップを経験し、代表もやらせていただきいわゆるベンチャーっぽい経営にも携った中で、規模の違う企業にいってみたいと感じました。9ヶ月の間に自ら好んで各企業の決算を見たり成長の背景などを調べている中で、特定の業種で専門性を高めるよりもいろいろな業種の経験を積んでみたいと考え、A.T.カーニーへの転職を決めました。同社では、産業材から自動車、製薬、金融、飲料、外食、通信、電力など幅広い業界で、マーケティング戦略、新規事業戦略、海外戦略、コスト削減、M&A(DD)など様々なテーマのプロジェクトを担当させてもらいました。ーー その華々しい経歴から、スタートアップへの転職を決めた理由はなんだったのでしょうか?大きなきっかけは、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大です。100年に一度と言われる変化が訪れ、間違いなく各産業で大きな変化の加速が起きると感じました。ーー 変化の加速ですか。はい。DXはもちろんですが、ある意味強制的な変化が迫られる時代が来た、と。このタイミングでコンサルティングにいるのはもったいないと感じ、事業にダイレクトに携わり、成長させるべきだと感じました。「食」こそ日本人らしさーー その背景から、なぜnewnに?まず、newnのメイン事業がモノ作りという領域だったからです。デジタルで完結するサービスにはあまり興味が持てなかったんですよね。もちろんWebサービスも面白いのですが、自分自身がデジタル完結型のサービスにあまり触れないというのが1つ、正直な所でしょうか。自分が興味を持てる領域がリアルな商品/プロダクトであり、かつデジタルを用いることでこれまでとは違う成長戦略を描いていけたり、お客様に価値を届けられるというのは魅力的でしたね。また、代表の中川とは学生時代から面識があったので人間性を知っていて、信頼できると思えたのも理由の1つです。スタートアップでは代表との相性は重要だと思うので。ーー モノ作りの中でも、特に興味が強かった領域はありますか?「食」という事業領域には、強く関心を持っていました。もともと海外に行くのが好きでいろいろな国に行っていましたが、食事やサービスの領域は、日本も十分に戦えるポテンシャルを秘めていると感じています。というのも、他国に比べて日本は美味しいものが溢れています。「不味い」と言われる食べ物は限りなく少なく、美味しいの基準もサービスの水準も高い。それなのに、世界に比べてその対価が低いと感じています。給与水準は低く、サービス残業も当たり前だったりして、収入に直結していない。ここは確実に改善できる余地があると感じました。また、「食」って、すごく日本人っぽいと思うんです。例えば、外国人に人気の日本食として寿司や天ぷら、カレー、ラーメンなどがありますよね。しかし、天ぷらはポルトガルやスペイン、カレーはインド、ラーメンは中国が発祥のものです。海外にオリジナルがあるものを吸収し改善して自分たちのものにしてしまう所が、過去に製造業で伸び、経済大国に成長してきたときと同様に日本らしいと思ったんです。外のものを持ってきて、それをオペレーションの中で改善できる所を探求し、吸収し、クオリティの高いものしてしまうという点が。そこがまだまだ伸びしろがあり、成長させていきたいと思いました。ケーキがあることで生まれる体験の提供ーー 現在の業務内容について教えていただけますか?Mr. CHEESECAKEの事業計画を作り、それに基づいて販売/製造計画を立て、在庫のシミュレーションして、それに見合う資材を調達する。作った商品が効率良く届けられるためにロジスティクス周りを整備することを担当しています。それに加え、必要に応じてやるべきことをやっていて、調達や配送、資材のコスト削減やオペレーションの改善、採用や法務、コーポ連携などをしながらPL全体を見ています。一部マーケティングのフロー改善などを担当していたりして、会社にとって必要な動きをなんでもするという感じですね。ーー 今後、Mr. CHEESECAKEという事業をどう成長させていきたいでしょうか?直近は、事業規模の拡大です。これまでは、世の中の需要に対して供給が追いついておらず「なかなか買えない」「幻」と言われるモノになってしまっていましたが、オペレーションを改善することで需要に応え、まだ届けられていない人やそもそも知らない人たちにも届けられるようなプロダクトにしていきたいと考えています。中長期でいうと、ブランドとしての成長を考えています。Mr. CHEESECAKEでは「記憶に残る日常を、新しい食の体験で。」というミッションを掲げていて、その言葉の通り「ケーキだけでなく、ケーキがあることで生まれる体験」を提供していきたいと考えています。ーー そのために、今後もし一緒に働くならどういう人に入社していただきたいでしょうか?スタートアップなので、朝令暮改も多くあります。それを嫌がるのではなく、変化を楽しみ事業の成長に必要なことが自分のやるべきことというスタンスで取り組める人だと良いのではないでしょうか。役割や肩書きに捉われるのではなく、必要なことをできるということが大切だと思います。「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉が好きなんですが、まさにこの言葉通り実行と変化に伴う成長を楽しめると、スタートアップほど面白い環境はないのではないでしょうか。ーー 大企業からスタートアップに挑戦する面白さがあれば教えていただけますか?先程の話とも通じますが、スピード感ですね。「やりたい」と思ったことが、事業への貢献ができるようであれば、早ければ翌日には何かしらの形になっているのがスタートアップです。そういうスピード感は、大企業では実現が難しいですよね。また、「生きていく」という実感があることでしょうか(笑)例えば、大企業で会社が潰れることって、あんまりないと思うんですよ。でも、スタートアップは一人ひとりがやらなければ生きていけない。良い意味で全員が会社を背負い、生きていくという感覚は圧倒的に面白いと感じています。文=坂井撮影=砂川採用情報はこちらから

2021.08.19

Mr. CHEESECAKE